やまみちです。
黒澤明監督の「天国と地獄」。とにかく「不気味な怖さ」を感じる映画です。私はそのストーリー展開にどんどん吸いこまれてしまいました。この映画の魅力についてまとめてみます。
おすすめの映画なので、ぜひご覧になってください。
こんな人におすすめです。
- 怖いくらいにドキドキする映画を観たい
- 黒澤明監督のおすすめ映画を知りたい
- 黒澤明監督の作品で「これだけは見逃せない」という作品を知りたい
※本ページはプロモーションが含まれています
「天国と地獄」の魅力は「不気味な怖さ」
私がはじめて「天国と地獄」を観た時の年齢は二十歳を越えていました。
それにもかかわらず、あるシーンが私の夢にまで出てきました。それだけ印象が強く、「不気味な怖さ」を持った映画でした。
そして映画を観終わった後も、まだその物語の中から抜けられず、なかなか現実の世界に戻れませんでした。
映画の概略
ストーリーは映画を観ていただければと思うので、なるべく触れないようにします。
黒澤明監督の「天国と地獄」は1963年に公開された143分の白黒映画です。
身代金を要求する誘拐事件を題材としたサスペンス映画で、三船敏郎、仲代達矢などが出演しています。
原作はエド・マクベインの小説「キングの身代金」で、これに触発され「徹底的に細部にこだわった推理映画をつくってみよう」というのが動機のひとつだったようです。
【参考】Wikipedia
なぜ「不気味な怖さ」が魅力なのか?
これほどまでに「不気味な怖さ」を感じた映画は他にないと思うからです。
実際にご覧になっていただき、ぜひ体感して欲しい作品です。私は観ていて、何度かゾゾっと鳥肌が立ちました。
印象的なシーンがいくつかあり、それらのシーンが一枚の絵のように記憶されて、しばらく頭から離れませんでした。
この強い印象を残すためにストーリー展開、シーンの構図、すべて緻密に計算されている作品だと思います。
<広告>
黒澤明監督のすごさを感じられる作品のひとつです。
では、実際に私が印象的だと感じたシーンをいくつかご紹介します。
目に焼きついているいくつかのシーン
私の目に焼きついている印象的なシーンはいくつかありますが、2つに絞ってご紹介します。
いずれも練りに練られたアイデア、演出によってとても印象的なシーンになっています。そして、それらが「不気味な怖さ」をかもし出しているのです。
ゾクッとする犯人の姿
犯人はいったいどんな人なのか?
どんなに悪いヤツなのか?
物語が進むにつれて気になってきます。
そして、身代金受け渡しのシーンで犯人の姿が一瞬だけうつります。
細かくは書きませんが、ほんの一瞬です。
その犯人を映す角度、犯人の立ち姿、光と影。すべてが計算されていて、そのシーンを観た時にゾクッとしたのを覚えています。
とても不気味で印象的なシーンのひとつです。
このシーンを撮るために視界に入ってしまう家を壊してしまったというエピソードもあるようです。
もちろん許可を得てのことだとはいえ、黒澤明監督の強いこだわりを感じます。
印象的なカラーの使い方
「天国と地獄」は白黒映画です。
ですが、あるシーンの一部にのみカラーが使われます。
もちろん、意図的に。
これは事件解決への糸口となるシーンです。
この大事なシーンに観客を注目させ、より印象に残すために考えられた演出です。
「ここだけ赤?」
観ていて違和感がありました。この違和感こそが黒澤明監督の狙いです。
観客は「ん?」と気になり、「なぜ?」と考えさせられます。
見事に物語に、いっそう引き込まれていきました。
そして・・・
この手法はスティーブンスピルバーグ監督の「シンドラーのリスト」でも
「天国と地獄」を観て数年後。私はスティーブンスピルバーグ監督の「シンドラーのリスト」を観ました。
そして、あるシーンを観て「これは天国と地獄の手法では?」と思いました。
「シンドラーのリスト」はあえて白黒映画作品になっています。
その物語の中である物のみがカラーで映し出されます。
私は「天国と地獄」を観た時と同じように、「ん?」と気になり、「なぜ?」と思いました。その「なぜ?」の答えが後になってわかるのです。
なんとも言えない複雑な気持ちになりました。
とても衝撃的なシーンでした・・・
スティーブンスピルバーグ監督は意図的に黒澤明監督の「天国と地獄」の手法を取り入れたのです。
そして、その手法の取り入れ方は単なる模倣ではなく、スピルバーグ監督なりのひと工夫がありました。
本家・黒澤明監督を超える演出だと個人的には思いました。
<広告>
ただ模倣するのではなく、自分なりの工夫やアイデアを加えてくるスピルバーグ監督も、やはりただ者ではないですね。
まとめ
黒澤明監督「天国と地獄」の魅力についてまとめてみました。
この映画の魅力は「不気味な怖さ」だと私は思っています。
なぜなら、これほどまでに「不気味な怖さ」を感じた映画は他にないからです。
そして、強く印象に残っているいくつかのシーンについてもご紹介させていただきました。
あえて具体的には書かないようにしましたが、ぜひ一度ご覧になって体感していただければと思います。
<広告>
映画って本当におもしろいです。
この記事があなたにとっていっそう映画を好きになるキッカケになれたらと思っています。
映画の魅力についても記事にしてみました。【映画の魅力】大いなるリフレッシュと疑似体験 よろしければこちらの記事も併せてどうぞ。
<まとめ記事の紹介>
仕事って難しい、肩の力を抜きたい、自分にはリフレッシュが必要だ、もう少し笑って生きたいという方はこちらの「世知辛い世の中だからこそ、笑って生きる」もご覧いただけたら嬉しいです。
私の経験が少しでもみなさんのお役に立てたら嬉しいです。