「ドリルを売るなら穴を売れ」という話しをよく耳にします。なんとなくわかるような、わからないような。私もそうでした。でも「なんとなくわかる」くらいだとあまり役に立ちませんでした。
自分なりに解釈してみたら、いろんな場面で役に立つようになりました。そんな「私なりの解釈」をご紹介します。
こんな人におすすめです。
- 「ドリルを売るなら穴を売れ」とよく耳にするが、腑に落ちていない
- 小難しい解釈ではなく、シンプルに解釈したい
- せっかくなら自分の仕事にも役立てたい
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「ドリルを売るなら穴を売れ」私なりのシンプル解釈
「ドリルを売るなら穴を売れ」
私なりの解釈は「お悩みの解決策を売る」です。
「ドリルを売るなら穴を売れ」という言葉をはじめて聞いた時にも似たような解釈はしていました。
でも、ピンときてはいませんでした。ピンときていないと、言葉は知っていても役には立たないものです。
ですので、普段の仕事でもこの視点で考えることがありませんでした。
でも、私なりに解釈して腑に落ちてからは自然とこの視点を持てるようになりました。
自分なりの解釈。
そして腑に落ちることは本当に大切です。
腑に落ちたポイントは具体例で解釈できたことです。具体例で解釈するとわかりやすくなって、応用もききます。
なぜ、そう解釈したのか?
私は「ドリルを売るなら穴を売れ」をこういう具体例で解釈してみました。
「ドリル」は商品そのもの。
「穴」ってなんだろう?
この「穴」をどう解釈するかがポイントです。
「穴」をあけて何をしたいのだろう?
ここを想像し、考えてみることがとても大切です。私はそこまで想像ができていませんでした。
例えば、穴をあけて、そこにフックを取りつけて服を掛けたい、とする。
そう考えると、この場合は「この場所に服を掛けたいのに掛けることができない。なんとかできないものか?」「帰宅後にサッと服を掛けたいのに掛けるところがない」ということが「お悩み」になります。
この「お悩み」の場合、「ドリルを買う」というのは解決策のひとつでしかありません。
他にも「粘着力の強いフック」があれば、「穴」をあける必要すらないかもしれません。あるいは発想を変えて、ステキでコンパクトな服掛けがあればそちらのほうが気に入るかもしれません。
要するに「ドリル」という商品のみにとらわれてしまうと、お客さんが本当に欲しいものが何かを見失ってしまいます。
「ドリル」で何をしたいのか?
その「お悩み」をしっかり把握して、解決策を考えたほうが選択肢の幅は広がります。場合によっては「ドリル」を売る以上に満足してもらえることもあります。
これが、私が「お悩みの解決策を売る」と解釈して、腑に落ちた理由です。
お客さんの本当の「お悩み」は何かを考えてみる。
それに対する解決策はひとつではないこともあります。
私が実際にやってみたこと
身のまわりの商品・サービスで考えてみる
身のまわりにはたくさんの商品やサービスがあります。
ときどきではありますが、ちょっとおもしろい商品やサービスに触れた時は「これは私のどんな悩みを解決してくれようとしているのだろう?」と考えてみたりしています。
勉強という意識ではなく、そう考えることを楽しむようにしています。私の場合「勉強」と思ってしまうと長続きしないタイプなので。
私の勝手な解釈ですが、例えばこんな感じです。
「写ルンです」は「フィルムを売るなら手軽に残せる思い出を売れ」
フィルムという商品発想から離れて考えてみたら、お客さんが求めているのは思い出を残すことでは?
それならフィルムそのものにレンズを付けてカメラにしちゃったらどうだろう?という商品開発につながったのでは・・・と想像しています。
八百屋のおじさんも「穴」を売っていた
勝手な解釈をもうひとつ。
「スイカ」は「みずみずしさと適度な甘さによる満足感を売れ」
これは実際に八百屋さんにスイカを買いに行った時に、八百屋のおじさんが私に売ってくれたものです。
野菜や果物がとてもおいしくて、評判のよい八百屋さん。
夕方だったこともあり、スイカはすでに売り切れ。がっかりする私を見て、八百屋のおじさんはこう言いました。
「ごめんね。スイカは全部出ちゃったんだよ」
「よかったら、スイカ並みに甘くておいしいトマトがあるよ」「だまされたと思って食べてみてよ!」
普段からこのおじさんを野菜と果物のプロとして信頼している私はちょっと高価なトマトを購入しました。
最初は「えっ?トマトでしょ・・・」と思いましたが、「スイカ並みに甘くておいしいトマト」という言葉にグラっときました。
帰宅後、食べてみてびっくりです。
トマトらしいみずみずしさがあって、本当にスイカ並みの甘さがありました。
当時、フルーツトマトが出はじめたころで私はその存在をまだ知りませんでした。
私はそのおいしさに驚き、八百屋のおじさんのすごさを再認識することになりました。
いま思うと「なんだ、フルーツトマトだったのか」とも思いますが、スイカを買いに来た私に「フルーツトマトなら満足するだろう」と投げかけてくるのはさすがとしか言いようがありません。
この八百屋のおじさんは長年の商売経験の中で、おのずと「ドリルを売るなら穴を売れ」を実践していたのです。すごいと思うのと同時に、なんだかとても嬉しい気持ちになりました。
ときどきでもいいので、身近にあるこういったことを想像してみたり、考えてみたりしていると実際に自分の仕事にも役立ちます。
お客さんが欲しいのは本当に〇〇〇?と考えてみましょう。
答えはひとつとは限りません。いろんな想像をしてみるのはわりと楽しいですよ。
まとめ
「ドリルを売るなら穴を売れ」
自分なりに解釈をして、腑に落ちなければあまり役に立ちません。
私なりの解釈は「お悩みの解決策を売る」です。
普段から「ドリル(商品)」のみにとらわれずに「それでどんな悩みを解決したいのだろう?」と踏み込んで考えてみましょう。
お客さんへの解決策の幅が広がるかもしれません。
もしかすると、思っている以上にお客さんに喜んでいただけるかもしれませんよ。
マーケティングって専門用語が多くてわかりずらい。私も同じように思っています。「難しい」を「シンプル」にしたい!そんな気持ちでこんな記事も書いてみたので参考までにどうぞ。
<まとめ記事の紹介>
仕事って難しい、肩の力を抜きたい、自分にはリフレッシュが必要だ、もう少し笑って生きたいという方はこちらの「世知辛い世の中だからこそ、笑って生きる」もご覧いただけたら嬉しいです。
私の経験が少しでもみなさんのお役に立てたら嬉しいです。